17 Aug 2005

郵政公社~郵政解散(2)~

財政改革と郵政民営化の補論。

総務省が郵便貯金の中長期的資金運用ポートフォリオを出している。
それによると、
 国債・・・80%  ■■■■■■■■■■■■■■■■
 外国債・・・5% ■
 外国株・・・5% ■
 国内株・・・5% ■
 短期資金・・5% ■
と、ほとんどが国債で運用していくらしい。本質的に変わらないやん。

また、財務省の資料だと、H15-18における資産構成計画は
■郵便貯金
 ・国内債券を基本とする
 ・国内株式概ね2%以下、外国債券概ね3%以下、外国株式概ね1%以下
 ・上記3つ合計でも概ね4%以下
■簡易保険
 ・国内債券 80%
 ・外国債券 2-6%
 ・国内株式 2-6%
 ・外国株式 0-3%
 ・短期運用 0-10%
となっている。まあ、ほとんど変わらない。
じゃあ実際はどうなっているのかと、郵政公社に飛んで現在の資金運用状況を概観する。以下の数字は2005年6月末現在のもの。

■郵貯資金(211兆円)
 国債・・・・52.7%
 預託金・・・33.0%
 地方債・・・4.4%
 社債・・・・3.7%(2.3%は公団社債)
 貸付金・・・2.0%(1.6%は地方公共団体)
 外国債・・・1.4%
 その他・・・2.8%
郵政公社後を追ってみても結局、
郵便貯金の資産運用推移(2003年4月末から2005年6月末)
となっており、全体のボリュームを減らしながら預託金が国債への運用に替わっていき、結局85%前後は国の資金であり続けている(預託金は財政投融資預託金であるため)割合としては変化していないことがわかる。これが、民営化(株式会社化+株式公開)したとしても、
民間への資金環流に変えられるのか?
それだけの運用能力を持っている、もしくはこれから身に付けられるのか?
また、これだけの国債を国債市場で売っても、日本財政は大丈夫なのか?

■簡易保険(119兆円)
 国債・・・・49.3%
 貸付金・・・20.5%(16.8%は地方公共団体)
 社債・・・・15.8%(13.3%は公団社債)
 金銭信託・・7.0%
 地方債・・・5.1%
 外国債・・・1.4%
 その他・・0.9%
こちらは疲れたのでまた次回。とりあえず、どうやったら財務省・政府へのディスプリンが効くようになるのかのストーリーは、まだ、全然見えない。

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