IELTS受験に役に立った参考書
最初に、使った参考書三つを載せておきます。「完全攻略」はIELTSの試験概要を理解するために、「Cambridge Vocabulary」二つはIELTSレベルのVocabulary Buildingにとても有効でした。
Cambridge University Press
発売日:2008-03-27
Cambridge University Press
発売日:2012-01-26
Listening
(主な勉強内容)
TOEFL対策とそもそもの英語教育が米語中心だったものの、日頃からBBC系のNewsやPrograms(Top Gear 笑)を見ていたお蔭で、British Englishにはさほど苦労しませんでした。むしろAustralian Englishの方が苦手でしたが、気になるほどでず、ラッキーでした。(TOEFLとの差異への対策)
レクチャーや会話の骨子を組み取れればよいTOEFLに対して、会話や講義の中からthe exact phraseを拾ってしかもスペルミスも許されない問題形式(特に住所とか数字に苦労)には慣れが必要でした。といっても、「完全攻略」やCambridge Vocabulary for IELTS/IELTS Advancedの問題、あとはブリティッシュ・カウンシルの問題で数十セクションくらいこなしたら、十分に本番に対応できました。また、時間も30分(あと、答えを解答用紙に移すのに10分)と短く、TOEFLの長いリスニングしかも1セクションは捨て問題、に比べると楽でした。Reading
(主な勉強内容)
もともとIELTS受験前からTOEFLでも毎回28-30でほぼ満点だったので、いつも通り毎日数本の英文ニュース(FT、Economist、SPIEGEL、Japan Real Time、McKinsey Quarterly)を読む習慣を続けた以外は、特にこれといった対策もしませんでした。(TOEFLとの差異への対策)
全般的に、TOEFLよりはGeneralなトピックが出るようで、単語レベルもTOEFLやGMAT RCと比べると楽です。1セクション(TOEFLと同じ3セクション)に分からない単語がないか、あっても数個というレベルです。「完全攻略」よりは、実際の本試験の方が少し単語レベルが高い問題が出てきましたが、Cambridge Vocabulary for IELTS Advancedレベルがだいたい分かれば特に問題はなし。True/False/Not givenという問題形式も、肯定/否定する情報があるか、判断に必要な情報が書かれていないかを探せばよいだけなので慣れれば問題なかったです。上述のように問題形式は若干異なるものの、文章全体の流れ・構造とキーワードを把握していくやり方は変えずに対応しました。人によっては問題を先に見てから、という人もいますが、自分はSkimmingが比較的得意なので、問題は頭に入れずまずは文章の構造と大意を理解することにつとめても充分、Writingを控えて準備万端にするべきトイレにいくくらい、時間は10分ほど余らせることができました。
Writing
(主な勉強内容)
Task1は、グラフや図を説明するもので、これは何回か事前に練習問題を解いておいたことが幸いでした。私が受けた二回とも、二つのグラフの比較を書くオーソドックスな問題でしたので、まずはそのグラフ形式の解説Writingに慣れておいて、そのうえで他のフロー図などのパターンの対策をすればよいと思います。行っていたブリティッシュ・カウンシルでも、まずはグラフ比較のWritingから入りました。Task2は、TOEFLのIndependent taskと同じなので、特に対策はせず、また、TOEFLで使っていた基本構造、すなわちIntroduction、Body/Reason1+Example1、Body/Reason2+Example2、(Body3+Example3)、Summaryでいきました。私はネタを三つぱっと思いつけることが少なく、時間内に無理をすることをやめ、基本的にAがよい理由/Bでない理由、のような二つの論点を議論するスタイルでしたが、それでも8.0でしたので、特に三つ理由がなくても問題はないのでしょう。
(TOEFLとの差異への対策)
Task1はTOEFLのIntegratedとは大きく異なる(Listeningがない、図やグラフを説明する)形式であるため、「完全攻略」であり得る複数パターンを認識しておいて、後は一番出題可能性の高いグラフ解説系の課題に対しては、ブリティッシュ・カウンシルで添削を受けたりして練習しました。増える、減る、横ばいなどの表現は、同じ表現を続けずにparaphraseできるよういろんな表現を覚えておきました。まあ、だいたいit dramatically rises toとthere is a dramatic rise inというような切り替えが基本ですが、これはCambridge VocabularyのWriting unitでも学ぶことができました。
また、TOEFLと違い手書きのため文字数カウント機能がない点については、文字数未達によるマイナスは大きいようなので、自分がA4ノート(だいたい本試験の解答用紙と同じサイズ)で1行10-12文字くらい書くようなので、Task1は15行以上、Task2は25行以上書くようにして、文字数をカウントする時間はとりませんでした。Writingは結構時間が足りなくなるので、これは良かったと思います。
Speaking
(主な勉強内容)
とにかくnativeとしゃべる機会を設けよう、ということでレッスン単価が2100円と格安な(代わりに入会金で3万円持っていかれますが)イングリッシュ・ビレッジ八重洲校に九月から通い始めました。IELTS対策は、要は自然な会話の中での質疑応答に答えられて、さらに2分のshort speechをこなせる、ということなので、とりあえず2分スピーチの練習を行って、次にnativeの先生に彼だったらどう答えるかを聞いて表現のbrush upを計る、ということを何回か試験前には行いました。http://www.english-village.net/school/sc_tokyo_yaesu.html
あと、TOEFL対策で通ったAffinity英語学院のレッスンも、がちがちのテンプレートに拘ることなく、解答をコンパクトにしかも無理のない英語で分かりやすいようにしゃべる、という意味で、大変参考になりましたし、TOEFL Speakingのスコアは実際に受講前後で20から23に上がったので、よかったのではないかと思います。母音は訛りによって変わるけど、子音は基本的にはそう変わらない、だから子音を丁寧に(単語末のt/dとか)発生するのが大事、というのも重要なkey takeawayでした。
(TOEFLとの差異への対策)
TOEFL Speakingは、American English、しかもヘッドセットでモニターに向かってしゃべるという自分としてはやりにくい環境だったので、実際に人と会話できて、しかも東京の場合は土曜日にWritingまでを受けて翌日にSpeakingのみ受けるIELTSは、拘束時間は細切れで不便ではありますが、ペーパーテストから一日あくことでリフレッシュもできて精神的には楽でした。特に、受験前に予備校等で英語をしっかりしゃべって頭と喉を英語にアジャストしていったのはよかったのではないかと。
日常会話(Task1)や英語での質疑応答(Task3)は、仕事で海外勤務したことがあり問題がなかったので、Task2の2分間スピーチ(正確には人により異なり1-2分ですが)をどう対処するかが難しいところですが、立て板に水を流すようにしゃべり続けらるようしゃべり慣れする以外には対策は打ちにくく、こればっかりはトピックの運不運もあると思います。私の場合、8.0を出したときは、「TVないし直に観戦しに行くスポーツイベントは?」というような、個人的にもう断然野球!と即答できてしかも最近横浜スタジアム行った、という幸運もあってしゃべり続けることができたのは幸運でした。
2分間スピーチのネタを1分間で考えるメモの取り方は、だいたい問題設定が、why you choose it, when you did it last time, how you feel in doing itなど複数の論点を出してくれているので、それぞれに則ってテーブル形式でスピーチネタを書くように決めていました。例えば「好きなスポーツは何ですか、なぜそのスポーツを選んで、いつプレーして、プレーしているときはどのように感じますか」のような質問ならば、以下のように、論点ごとに思いついたキーワードを書き連ねておくようにして、スピーチに詰まりかけたらkey wordを探しやすいようにしていました。
(example of a speaking memo)
what: baseball
why: aim for a professional player, made very good friends, improved my health
when: from elementary school till high school, went Yokohama stadium August to watch a game
feeling: enthusiastic, full of joy
Overall
TOEFLもそうですが、VocabularyとGrammarが全てのベースなので、TOEFLやGMATの勉強も全て無駄ではなかったと思います。ただ、IELTSは、なんというか昔懐かしい高校や大学の英語の試験に近く、このご時世に紙と鉛筆のみのアナログな試験なので、その時期を思い出して頑張れる人には、TOEFLよりもフィットがよいのかもしれません。受験者としての取るべき手順の比較は、また別のエントリに纏めようと思いますが、IELTSは試験がアナログのみならず、手続きもアナログで正直面倒臭いことが多かったです。
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