彼の著作である「小倉昌男 経営学」等に非常に感銘を受けていたので、今回の知らせは衝撃だった。「おかしいこと」に対して筋を通して霞ヶ関と闘い、「宅配便」を作って採算の取れる規模まで事業を拡大し、引退後は自分の保有していたヤマト株売却代金を基礎にヤマト福祉財団を設立し、最終的には全株を売却して無報酬でヤマト福祉財団の運営に当たり、福祉へ経営の視点を導入する活動を精力的に行っていると聞いていた。
自分が「こうありたい、こう老いたい」と思わせてくれた素敵な方だった。
アイセックをやりながら彼の「経営学」に出てくる、経営リーダー10の条件
- 論理的思考
- 時代の風を読む
- 戦略的思考
- 攻めの経営
- 行政に頼らぬ自立の精神
- 政治家に頼るな、自助努力あるのみ
- マスコミとの良い関係
- 明るい性格
- 身銭を切ること
- 高い倫理観
この人のことを思い返すたびに、社会貢献をなす公器としての会社の存在を強く思い、それが「会社は誰のために存在するのか」という問いへの一つの解だと感じる。そして、「誰のモノか」を問う前に、お客さん・従業員・株主・経営陣・ステークホルダーにWin-Winの関係を構築することが「経営」なんだと思う。
経営者になるんだったら、小倉さんのような経営者になりたい。逆に、その条件を満たさないで「経営者」だなんておこがましい。おかしいと思ったときに、筋を通せる。そんな人間でありたい。お会いしたことすらないですが、ご冥福をお祈りします。
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