まずは、「当落線上」と言われる線は、今回の選挙では一体どのあたりだったのだろうか。手法としては、得票率で線を引くことを考えたが、選挙区ごとの定数の違いを補正して有権者の支持を計算することとした。
まずは、当選者と落選者に分けて、それぞれの得票数を定数当たり選挙区有権者数で除した割合(得票数÷選挙区有権者数÷定数)を求め、5%の階層ごとでヒストグラム(実際には折れ線グラフ)を作成して、定数当たり有権者数のどのくらいの支持が分岐点、すなわち「当落線上」になるのかを見てみた。結果は次の適当な題名のグラフの通り。
2005年東京都議会 当落線上 |
に分析してみないとそうとも言い切れない)。
そもそも、この「当落線」が20-25%という数字は、基本的には投票率に左右される線なのだろうけど、選挙区の定数当たりの有権者の1/4超の意思さえ集まれば、ある人間を都政に送り込めるということになる。さらに、実際の過半数に等しい50%以上の支持を集めた当選者はわずか10名だった。
この数字を多いと見るか、少ないと見るか。少ないだろ。民主主義っていう余り効率的でないシステムの大前提である人民の参加が得られないと、このシステムはますます非効率になるばかりだろう。
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