歩兵としてあの後のヒロシマを見て、軍隊を抜け、哲学を研究し「正義論」を記す。そんな彼の人生は、第一次大戦への従軍体験が大きなインパクトを与え、「論考」へと至ったウェトゲンシュタインを思い出す。そう思って読むと、また味わい深い。
"The" Theory of Justiceではなく、"A" Theory of Justiceであるところなんかに、ロールズさんの思い入れが表れているようで、また一つ共感する。Justiceという言葉が強いけれども、One and Onlyとしての"The"ではなくOne of themとしての"A"であるのだろうから、きっと、「正義論」以降に様々な議論を呼び、批判を受けたことは、ある意味嬉しかったんじゃないのかなぁとか想像したりする。
ずっと昔にも、自分と同じことを悩んでいた人がいた。その人たちの思索に触れるだけで、楽しい。なんにせよ、大学最後?にして、偶然にせよ面白いと思える、もっと学べると思える悩ませてくれるテーマが見つかったのは喜ばしいことでせう。
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