DigitizationとThe Internetにより「戦略」というものの意味が拡散し始めたころの記録として、後に読まれる価値はあるかもしれませんが、結局は直近のMcKinsey Quarterlyからの抜粋翻訳なので、Historically provenでもないものが載ってしまっているのも事実でしょう。Portfolio of Initiativesは個人的には好きなフレームワークですが、これも残らないんでしょうかね。
帯では
「線形思考」から「非線形思考」への進化と謳っている。
-戦略に唯一最善解はない-
不確実性が高まっている経営環境下において、どうやって有効な戦略を立てるかという問いに、「戦略を立てるだけ無駄だ」でも「こうやれば必ずうまくいく」でもなく、丁寧に不確実性のレベルを場合分けしたり多くのケースを調べたりしてどうにか「次の一手」を構築しようとしている本。
「マッキンゼー」の名前を毛嫌いせず、もう少し前に読んでおけば色々活用できたのかもしれないが、今読んだからこそ色々と理解ができているのかもしれない。自分の中では、去年取り組んだ「戦略立案」で行き詰まりを感じた壁に、梯子とまではいかなくても縄が垂れ下がって登れそうになった感じがした。
少なくとも、リスク(ファミリアリティ=経験知)×収益化タイミングのマトリックスで整理する
ポートフォリオ・オブ・イニシアチブ(POI)のコンセプトは使えそう。あと、二年前にPDCAシステムを組織にビルドインするべく四苦八苦したのは、あながち過ちではなかったのかなぁと感じた。PDCAってPlan-Do-Check-Adjustだと意味が分かりやすいなぁ。
複雑な世界を単純化するのではなく、複雑なまま如何に理解できるようにするか。かつ、机上の学問ではなく経営のフロンティアで如何に活かすことができるか。そういうチャレンジングな本だと感じた。複雑系とか生態系とかシステム論を少し体系的に学ぶ必要があるのかもしれない。アナロジーとして腑に落ちるように。
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