11 Aug 2009

Principal, not agent

労働L、金融債務D、株主資本Eというバランスシートの右側と、企業価値EVという
バランスシートの本来的な左側を、ある種動態的にバランスさせることが経営の
営みであるならば、バランスが崩れている状態において特定の誰かのAgentでなく
Principalとしてステークホルダーになるということは、「EV - L - D = E > 0」
の不等式を再び成立させることなのだと、今は思っておこう。自問自答しつつ。

26 Apr 2009

企業再生マネジメント(著:安田隆二)

企業再生マネジメント

「企業再生マネジメント(著:安田隆二)」は、初版が2003年と産業再生機構前
なので少し古いですが、企業再生といったときに押さえるべき点が網羅的に、
かつ物語仕立てとケーススタディ等により極めて理解しやすく整理されている
良書でした。ケースが海外のものが多い点と、法制度変更をフォローしなければ
いけない点については、入門書としては「事業再生(著:高木新二郎)」が補完
してくれそうです。

事業、組織、会計、財務、法務、税務・・・まだまだ勉強しなくちゃいけないこと
ばかりです。

一方で、23日に設立が決定された(自民、民主、公明各党などの賛成多数で衆院
可決)「企業再生支援機構」ですが、第三セクターが対象から外れてしまったのは
個人的には残念です。

個別自治体が責任を取って処理するのが本筋というのは理解はできますが、
地方議会・自治体・地域社会・地域金融機関がいわば政治的にからまっている
この問題に早期解決を促すためには「再生」が困難な案件についても公的資金を
突っ込めるスキームを描いてこれ以上の赤字補填を止め、後は今後に設立される
第三セクターについては地方自治体の連結会計に接続してしっかりとKPI管理を
行うというのが道筋なのではないかと考えております。が、その方向性への
インセンティブ設計が難しいので何とかしたいところです。

22 Apr 2009

戦略不全の因果(著・三品和広)

千社を超える日本企業の財務データから戦略の真髄を事業立地の決定・転地(すなわちWhere to competeの見極め)と看破した名著です。「組織の重さ」ぶりの、きわめて実証的な経営書でした。次は、「事業立地」という切りわけについて精緻化を図って頂ければと思います。

自分なりに要点をまとめておきます:事業立地を選ぶ/移すこと(Where to compete)が戦略の要諦でありますが、このスタディで指標としてトラッキングしたインフレーター調整後の実質利益を40年を超えて更新し続けることは極めて難業なのは、経営者の任期・寿命の限界と事業立地の沈下(ライフサイクル)という要素が重なりあうからです。さらに、不毛な立地を選ぶと、後に転地をするのは顧客/技術/チャネルへのオーバーコミットが生じるのと旧来のビジネスシステム/組織(How to compete)の慣性との闘いにエネルギーを要するため困難になります。その中でも、転地を成し遂げるためには、自立的な経営基盤を前提として、10年以上の長い任期の社長/会長による継続的コミットメント、経営者のマンデート/使命感、経営者の経営能力(知性/感性/野性)といった条件をみたすことが必要です。

さらに現代の競争を、アメリカの創業経営者 v.s. 日本の専門経営者(80年代の競争はこの逆)と見ているのは産業史観としてでなく、経営者育成という観点からも面白く、日本において創業経営者層が増える環境とはどのようなものか、日本の専門経営者層のレベルを上げるために如何に経営体験を積ませるか、経営者が管理者の下では育たない中で一度断ち切れた循環を再生することはできるか、といった経営を志向するものとして考えざるを得ない疑問を投げかけてくれます。


何点か読後に改めて気になった論点;

・インフレーター調整後の実質利益を40年を超えて更新し続けることは極めて難業
 1.経営者の任期・寿命の限界
 2.事業立地の沈下(ライフサイクル)

・事業立地を選ぶ/移すこと(Where to compete)が戦略の要諦であり、不毛な
 立地を選ぶと、後に転地をするのは困難
 1.顧客/技術/チャネルへのオーバーコミット
 2.旧来のビジネスシステム/組織(How to compete)の慣性との闘い

・転地を成し遂げるためには、自立的な経営基盤を前提として
 1.10年以上の長い任期の社長/会長による継続的コミットメント
 2.経営者のマンデート/使命感
 3.経営者の経営能力(知性/感性/野性)

・アメリカの創業経営者 v.s. 日本の専門経営者(80年代の競争はこの逆)
 1.日本において創業経営者層が増える環境とはどのようなものか
 2.日本の専門経営者層のレベルを上げるために如何に経営体験を積ませるか

・経営者は、管理者の下では育たない

5 Mar 2009

Think Different

原点回帰。
大学生のときにこのキャンペーンの文章を読んだときはものすごく感動しました。
そして、そんなように人生を貫ける人間になりたいと。



ちなみに、PC(非Apple)のデスクトップはもちろんこのキャンペーンの画像です。
Think Different

24 Jan 2009

Perspective

If I become the top of the Government what priorities I would take?
If I become the mayer of Tama-city what iniatives I would take?
If I become a CEO of a company what can I do now?

I should be ready.

2 Jan 2009

派遣切り

いわゆる「派遣切り」の問題は、個々のケースについて極めて同情的なんですが、派遣労働の自由化、労働市場の自由化による失敗といってしまうのではなく、本質的な問題は労働者の中で正規と非正規で大きな格差を暗黙的に認めてしまっていることではないでしょうか。市場の失敗というよりは、労働市場の区切りを認めてしまっている政府の失敗に属すると思います。

解雇要件の違いが、解雇しやすい方からのアクションを促してしまっているだけで、(ソニーなど一部企業では始まっていますが)正社員の解雇についても市況シナリオによって、結局は遅れてやってくる話でしょう。

短期的な方向性は、一律に日本国内の企業法人に長期雇用(あるいは単年雇用)を強制するのではなく、労働者を均等に扱う同一労働同一賃金という前提を組み込んでいくことでしょうか。その中で労働者の権利は、感覚的には今の「正社員」より弱く派遣社員や契約社員より強く、といった落としどころでしょうか。

これは既存の「正社員」の既得権を失わせることになりますが、派遣労働の規制強化といった、本質的な問題に対処しない方向へは向かわない冷静な議論を、政治には期待したいですね。

中長期には、鎖国・保護経済という選択肢が事実上ない以上、グローバリゼーションが進展する中で国際的には高い賃金を正当化できる生産性の高さ・ケイパビリティをどう担保していくかという議論がメインになるべきだと思います。

労働者の権利をさらに強化する方向性をワークさせるとしたら、国内市場に適応する能力の必要性を高めることで、となると国内市場で企業の成長が可能となるためのマーケット=人口の拡大が必須になるのではないでしょうか。そうでないと、相対的に重要度が下がる国内のために雇用を確保するインセンティブは働かないでしょう。

もうひとつ夢物語みたいな話かもしれませんが、グローバルに労働者をどう扱うかの基本条約を締結して、労働者の権利の差によるアービトラージを困難にする、というのは論理的にはあり得るかと。「万国の労働者よ、団結せよ」ですね。

31 Dec 2008

2009年あけました

最近思うこと

  • ファンクションの集合は、あくまで経営ではない(分けることを否定しないが)こと
  • 経営とは、組織を流れる情報(戦略、KPI、評価等)の統合と情報経路のデザイン
  • そして、それら情報が蓄積され情報経路で結ばれるのはそこにいる人たち
  • それゆえ、正面から人間と向かえなければ、経営に携わる資格はないということ
  • でも自分は、その経営の部分で生きていきたいと思えること
  • ポジションを取ること、あるいはとらざるを得ないところに追い込むこと
  • そうしないと、自分は怠惰なので成長カーブが立ち上がらないということ
  • そして、自分のケイパビリティの伸びを信じること、でも盲信しないこと


2009年へ向けて

  • くらいくらいと嘆くよりも、すすんで明かりをつけましょう


27 Dec 2008

Charge Bikes Plug

Charge Bikes Plug

自転車屋で一目惚れし、クリスマスプレゼントとしてげっと!乗ってみて、軽さ、スピード感、サドルの高さにびっくりです。来年は自転車で1000キロは走ります。目標低すぎるかな・・・


22 Oct 2008

帰国

この日に1年2ヶ月の海外勤務より正式に帰国しました。帰国早々大変なプロジェクトに入ることになり、更新をすっかり放置しており、これを書いているのは2008年も年の瀬です。

一言でいうならば、「楽しかった」。

観光も含めるとドイツ、スウェーデン、フランス、カナダ、イギリス、チェコ、スロバキア、スペイン、ギリシャ、オーストリア、中国に滞在しました。

一緒に働いた人の国は、フランス、中国、イギリス、ウクライナ、トルコ、ドイツ、チェコ、スロバキア、ブラジル、スペイン、ギリシャ、イタリア、カナダと、これまた多種多様でした。

面白かった仕事ばかりではなかったですが、この年齢で国外に出て、違う空気を胸いっぱいに吸い込んで、リフレッシュもし、人生をただ楽しむことができるように、かつトータルで考えられるようにもなったそんな気がします。

まだまだ文化を越えたマネジメントはハードルが高いですが、その環境下でロールモデルになるような人たちに出会えたのは幸運であったと思います。とりあえず、土台を作るという意味で、英語+もうひと言語(中国語?)位はしゃべれるようになっておかないといけないですね。

あとは、どうやって自分に胆力と迫力を作っていくかですが、これは結局は僕の場合、どれだけ自分(とやってること)に確信を持てるかの変数になると思うので、そうすると、何をやるかを選ぶということと、そこで修羅場を乗り越えることなくしては、本質的に変わりえないのだろうなと。

あとは、しっかり趣味を開拓して、楽じゃないけど楽しい人生を送っていきたいと思います。海外にいる間、メッセージを下さったみなさんありがとうございました。僕はまたしばらくは日本でstruggleしてみます。

6 Oct 2008

新党・世代闘争

若年層ほど投票率が低い(おおよそ20代35%、30代50%くらい?)のは、政治的無力感に帰するとしたら、これからの日本を支えるその層に焦点をあて、その利害を中心に汲み取る政党というのは可能でしょうか。

莫大な借金と社会保障費を背負わされる層の意見を政治に反映させるのに必要となるパワーは、最低限キャスティングボードを握るために衆議院で20議席(公明党相当)としたときに、(ドント式とか細かい計算はとりあえず無視して)比例区180名のうち9分の1を必要とするならば、日本の有権者が1億名で、投票率が60%とすると700万人強ですかね。

20代(1500万人)と30代(1800万人)の不投票層の2割を掘り起こし、同じ世代の既投票者の2割を既存政党から奪い、副次的にその他の年代のうち1%を取るとしたら、なんとか700万人には達っするようですね、机上の空論上は。

全国区で闘える政党をつくり、維持するのにいくらぐらいかかるんでしょうか。