23 Jan 2006

マスメディアとスタンス/すぐれた意思決定―判断と選択の心理学(著:印南一路)

全ての情報を報道するのは、不可能である。なにも情報を報道しないのは、報道機関ではない。

よって必然的に、マスメディアは「何を報道するか」を決めなければいけなくなり、それは、「何を報道しないのか」を決めることである。傍観者たり得ないからこそ公正中立という美辞麗句でごまかすことなく、政治主体としての自覚を持ち、信念に基づいたスタンスを取るか、結果的に取っていることを自覚しなければならない。

今日の某政治系授業より(受け手というバイアスあり)。

だからこそ、報道側のスタンスが見えてくる記事・番組を、そのスタンスを踏まえて情報の受け手、取捨する側としては選ぶべきなんだろう。そして、「選ぶ」ためには自分も何かしらのスタンスを取らないと選びようがない。情報の大河にのみこまれ、やがては大海に漂流してしまう。

選んだとしても、その「選択」は様々な心理学的バイアスがかかっている可能性は否定できないし、その「スタンス」自体一つのバイアスと言えるかもしれない。
すぐれた意思決定―判断と選択の心理学
ちっぽけな人間の自分に、複雑で広大な世界の全体像を知ることができるだろうか。
目に映る世界の「像」を「色メガネ」を通して見ていくしかないのではないのか。
だからこそ、「普通」「常識」メガネではなく、自分のメガネにこだわっていたい。
偏って、間違って、またメガネを変えて、それでも偏って、そうやって生きていく。

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